アメリカにお住いの方、特にカリフォルニアにお住まいの方は、ニュースで連日報道されていると思います。北ベイエリア地域において、10月8日日曜日の夜から大規模な森林火災が発生しました。
幸いにも、我が家は皆無事でございます。以下、私の記録として残しておきます。
その日曜日の夜はとんでもない強風が吹いていて、あちらこちらで物が飛び、木の枝がバキバキ折れる音を聞きながらお布団に入りました。
夜11時には煙の匂いが家に入って来たと思います。それでもあまり気にする事なくそのまま寝てしまいました。
すると午前3時半に、学校から電話が入って目が覚めました。火事のため、2校が休校するとの事でした。私はそれでもまだ事の重大さに気づいておらず、何でこんな夜中に電話かけて来るんだろ〜?と訳の分からぬままにまた目を閉じました。
今度は午前6時に再び学校から連絡が入り、火事の影響で全校休校が発表されました。
我が家にはテレビがないので、早速ネットをチェック。火が住宅を飲み込んでいる様子を見てやっと、事の重大さに気がつきました。
停電していましたが、携帯の懐中電灯を使って避難準備を始めました。余談ですが、避難準備とキャンプの準備は非常に良く似ているので、こういった事態に備えるためにも、キャンプはおすすめです。
貴重品、水、非常食、缶切り、服、メガネ、歯ブラシ、などなどを詰めているうちに電気が復旧し、とりあえず避難勧告が出るまで朝ごはんを食べてじっとしていました。
この頃には携帯サービスが使えなくなり、ネットのみが頼りの綱となりました。
この一週間で、一生分のFacebookをチェックした気がします。。
夫は仕事に行く道路が全て封鎖されたので、自宅待機となりました。翌日からは遠回りで仕事に行っています。
2、3日で終わったらいいな、なんていう私の希望的観測も虚しく、水曜日に火は夫の仕事場の近くまで迫り、オーナーの判断で従業員は全て強制帰宅を命じられたのでした。
あー今頃全部燃えてるのかなー、とサテライト地図とにらめっこしながら、落ち着かない一日を過ごしました。
しかしながらおかげさまで、消防士達の努力により、夫の仕事場は何とか燃えずに残ってくれたとの一報が夜遅くに入りました。本当にありがたい事です。職を失う覚悟もしていましたから。。
(Photo Courtesy: CHP)
夫は無事に再び仕事に行けましたが、私と子供達は煙がひどいので、家から一歩も出られない日が続きました。灰色の空からは文字通り灰が降り、車に積もりました。学校が翌週まで休校になったので、良質な空気を求めて街を離れる人々が多くいました。
私は「風の谷のナウシカ」に出てくる腐海の瘴気を思い出していました。マスクをしないと外に出られない世界に住むというフィクションの世界が、現実になったんだなと。
そしてN95というマスクじゃないと効き目がないそうで、それを求めて避難所にコンタクトを取り、図書館にあるという情報を聞きつけて、もらいに行きました。無料で頂けたのは助かりました。しかしながら、それをもらった日くらいから空気の質は良くなったので、あまり出番はありませんでした。
火事六日目の午後には、まだ焼けている山もありますが、全域避難解除になりました。スーパーなど、お店は火事初日以降はずっと開いていたようです。私も久しぶりに外の空気を吸って、リフレッシュして来ました。空気サイコー、普通の生活サイコーです!
火事七日目、家を失わなかった市民の生活はほぼ普通に戻っていると言っていいでしょう。しかしながら、観光シーズン真っ盛りに起きた災害により、観光客の足はしばらく遠のく事は確実であり、それにより失業者が増える事が心配されます。どうぞ皆さま、もしレストランでワインをオーダーする事がありましたら、ナパもしくはソノマのワインをお選びくださいますようお願い申し上げます。それが復興の支えとなります。
Chiharuさん、ご無事で何よりです。
ReplyDelete被害に遭われた方々の事を思うと、本当に心が痛みます。
ワインで復興のお役に立てるとは、良い事を教えていただきました。ありがとうございます。
早速私の周りにも広めたいと思います。うちは今年のクリスマスプレゼントもワインにするつもりです。
こちらの記事を私のブログにリンクさせていただきました。
ありがとうございます!どうぞよろしくお願い致します!特に観光シーズンにこんな災害が起きてしまいましたので、レストランやテイスティングルームが大打撃を受けているようです。もうすっかり空気も道路状態も良くなったので、たくさんの人に遊びに来て欲しいです♡ 2週間休みになった学校も再開し、普通の生活の素晴らしさを噛み締めていますよ〜。
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